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フラワースタイリスト平井かずみが「今、自分が伝えたいこと」を表現する 「seed of life」。感性で向き合ったときに感じるワクワクや、ハッと心を動かされた体験を、平井かずみ自身による写真とテキストを通して2冊で1つのタブロイド誌にまとめています。

カラー版のテーマは「センス・オブ・ワンダー」。アメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソンが、幼児期からの自然との関わり方の大切さを説いた著書のタイトルに由来します。“いますこしの出費をおしまないで上等な虫めがねを買えば、新しい世界がひらけてきます”というカーソンによる一節に触発され、虫めがねをマクロレンズに変えて、花と向き合いました。その眼差しの先にあるのは、豊潤な香りが漂うバラ、ダリアの花びらの透け感、そして立ち枯れたルドベキアなど。

モノクロ版のテーマは「ありのままの美しさ」。平井かずみとは長年仕事で深い関わりのある栃木県那須塩原で無農薬の路地栽培で花を育てている、池田展康さんの畑を訪れ、誰よりも植物と近い関係にある彼の視点を通した「美しさ」についての共感を綴っています。

初回特別版として、 植物の種を漉き込んだ「seed paper」を制作。こちらは、池田さんの畑で撒かれているフェンネルの種を、西ノ内紙の職人さんに漉き込んでいただき、地面に撒いた時に芽が出るように天日干しで乾かしています。種のところをちぎって地面に撒いたり、壁に張り付けたり、綴られたメッセージと共に、そのものの変化も楽しんでいただけましたら嬉しいです。

本当に大切なものを見つけるため、植物たちはいつも力となってくれるはず。日々の営みの中で、すぐ側にある植物たちと接することでその感覚を研ぎ澄まし、あなたの中のseedがさらに花開いていくようにという願いを込めて、このタブロイドをお届けします。